さとう鍼灸整骨院

「夜中に目が覚める」のは年のせいだけじゃない — 中途覚醒の本当の原因と対処法コラム

コラム

【睡眠改善シリーズ 第2回】

夜中に目が覚めてしまった人のイメージイラスト

「夜中に2〜3回目が覚める。もう年だから仕方ない。」

横浜市都筑区・センター南エリアの当院でも、初診時にこうした言葉を多くお聞きします。特に40〜60代の方に多いパターンです。

ただ、この「あきらめ」が改善を遅らせているケースが少なくありません。中途覚醒は、加齢そのものよりも、加齢に重なった生活習慣が原因であることがほとんどです。

加齢は「条件」であって「原因」ではない

50歳を過ぎると、深い睡眠(徐波睡眠)が減り、眠りが浅くなる生理的な変化が起きます。これは事実です。

しかし「だから仕方ない」は早計です。

加齢という条件の上に、いくつかの要因が重なることで中途覚醒が起きています。一つひとつを整理すると、多くの場合、生活習慣の見直しで改善できる余地があります。

原因①:トイレで目が覚める — 夜間頻尿のしくみ

中途覚醒の中で最も多い訴えが、夜間のトイレです。

加齢によって抗利尿ホルモン(ADH)の夜間分泌が低下し、夜間の尿量が減りにくくなります。これは生理的な変化です。

加えて見落とされやすいのが、日中に足やふくらはぎにたまった水分(むくみ)が、横になることで血管内に戻り、夜間の尿量を増やすメカニズムです。デスクワークが多く、夕方に足がむくみやすい方に特に多いパターンです。

取り組めること:

  • 夕食後のカフェイン・アルコールを控える(利尿作用があります)
  • 夕方以降の塩分摂取を意識して減らす(塩分過剰→夜間頻尿増加は研究で確認されています)
  • 夕方に10〜15分歩いて足の水分移動を促す

夕方のウォーキングで足のむくみを流すイメージイラスト

原因②:夜間低血糖と腸の炎症

夜中の2〜4時頃に目が覚めるパターンで、特に見落とされやすい原因です。

夕食の内容や就寝前の食習慣によって、睡眠中に血糖値が急激に低下することがあります。脳がこれを危険信号と認識し、覚醒を促します。

もう一つ、腸の慢性的な炎症(リーキーガット=腸の粘膜が傷んで炎症物質が広がる状態)も、睡眠の質を下げる要因になります。腸と脳は迷走神経でつながっており、腸の状態が睡眠に直接影響することが知られています。

取り組めること:

  • 就寝直前の夜食・間食を避ける(就寝前の食事は体内時計を後退させ、翌朝の回復感を下げることが研究で示されています)
  • 遅い夕食のときは、夕方に主食(おにぎり等)を先に摂っておく「分食」も効果的です

原因③:アルコールは「後半の睡眠」を壊す

寝酒が睡眠の後半を乱すことを表すイメージイラスト

「お酒を飲むと寝つきがいい」という方は多いです。アルコールに入眠を早める効果があるのは事実です。

ただし、これは睡眠の前半だけの話です。

アルコールが分解されると、睡眠の後半にレム睡眠が過剰に増加し、中途覚醒が急増します。アセトアルデヒドという分解物質が交感神経を刺激し、夜中に目を覚まさせます。さらに利尿作用も重なるため、夜間頻尿と組み合わさって目が覚めやすくなります。

「寝酒」で前半の眠りを得るかわりに、後半の睡眠を犠牲にしているのがこのパターンです。

原因が重なっているケースがほとんど

当院の臨床経験では、夜間頻尿・夜間低血糖・アルコールの影響が複合しているケースが大多数です。

また、慢性的な肩こりや腰痛をお持ちの方では、痛みと睡眠の悪循環も重なりやすくなります。痛みが睡眠を妨げ、睡眠不足がさらに痛みを感じやすくする——この双方向の関係は研究でも確認されています。複数の原因が絡み合っているため、一つを改善するだけでは変化が出にくいことがあります。

今夜からできること

まず夕食後のカフェインとアルコールを1週間止めることを試してみてください。

この一点だけで、夜間頻尿・後半の睡眠の質・翌朝の回復感が変化し始める方がいます。「年のせい」とあきらめていた変化が、習慣の見直しで動き始めることがあります。

生活習慣の調整だけでは改善が見えにくい場合、あるいは原因が複合していると感じる場合は、ぜひ一度ご相談ください。当院では睡眠に特化した問診と施術を組み合わせ、原因を整理するところからサポートしています。

次回予告

第3回「眠れないのはストレスのせい?脳と自律神経から考える不眠のメカニズム」では、「仕事のストレスで眠れない」という説明の先にある、脳と自律神経の実際のメカニズムを解説します。

横浜市都筑区で睡眠のお悩みはさとう鍼灸整骨院へ

睡眠の質改善を目的とした施術・プログラムをご提供しています。都筑区・港北区・緑区・青葉区エリアから多くの方にご来院いただいています。

さとう鍼灸整骨院 院長
鍼灸師・柔道整復師 / 睡眠改善カウンセラー

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